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プラント設備にはどんな種類がある?それぞれの特徴や製品を解説

プラント設備は、日本の産業・雇用・環境を支えるために重要な役割を持つ施設です。プラント設備とは一言に言っても、設備・製品の種類や、稼働目的によってさまざまな種類に分けられます。

本記事では、プラント設備の種類とそれぞれの特徴・製品について解説します。

プラント設備とはどのような設備?

プラント設備とは、単体の建物・設備を表すのではなく、製造設備、処理設備、電気設備、配管などの複数の設備機器一式で構成されています。一方で工場は、1つの設備を有している施設を表します。

規模の大小にかかわらず、複数の設備が組み合わさって稼働していればプラント設備です。しかし一般的にプラント設備は、比較的大規模な施設を意味しています。

プラント設備は、プラントで生産する製品やプラントの設立目的によってさまざまな種類があります。大きな括りだと、私たちの生活に欠かせないモノの生産を行う「産業プラント」、廃棄物の処理・再利用など公害・汚染などを防ぐ処理を行う「環境プラント」などが挙げられるでしょう。

産業プラントの種類

産業プラントとは、人間の生活に欠かせないさまざまなモノを生産するプラント設備です。産業という括りの通り、さまざまな種類のプラント設備が産業プラントに含まれます。産業プラントに該当する設備は、主に次のとおりです。

  • 食品プラント
  • エネルギープラント
  • 石油化学プラント
  • 製薬(医薬品)プラント
  • 製鉄プラント
  • コンクリートプラント・セメントプラント

プラント設備にはどのような修理があるかを見ていきましょう。

食品プラント

食品プラントとは、加工食品、嗜好品、飲料などの飲食品を生産するプラント設備です。畜産・水産食料品・缶詰・調味料・パンなどを生産する「食品製造業」のプラントと、飲み物やアルコールなどを生産する「飲料・たばこ・飼料製造業」に分かれます。

食品プラントの製品は、人の口に入っても問題がないように、原材料・製品ともに消費期限や風味が徹底的に管理されています。また食品プラントの作業者は、クリーンスーツ着用や十分な手洗い、現場での衛生的な作業などを行うのが一般的です。

エネルギープラント

エネルギープラントとは、火力や原子力などからエネルギーを生産するプラント設備です。エネルギープラントの代表的なものは、エネルギーを電力に変換する発電プラント(発電所)です。

発電プラントには、火力発電、水力発電、風力発電、太陽光発電、地熱発電、原子力発電などがあります。またエネルギープラントには、ゴミ焼却や化学変化などの産業設備で発生する排熱・廃熱を、熱エネルギーとして活用するボイラプラントもあります。

化学プラント

石油化学プラントとは、さまざまな原料の反応や分離などを行い、化学物質を生産するプラント設備です。活用する原料・製品によって、有機化学プラントと無機化学プラントに分かれます。

有機化学プラントには、原油を精製して生まれるナフサからエチレン、ベンゼン、ガソリン、プラスチックなどを生産する「石油化学プラント」、天然ガスやLNG(液化天然ガス)などが関係する「天然ガス化学プラント」などがあります。

一方、無機化学プラントで代表的なものは、食塩の電気分解によって生産した苛性ソーダ・塩素やそれらを活用した製品を作る「ソーダ工業プラント」、アンモニアを活用して生産を行う「アンモニア工業プラント」です。

製薬プラント(医薬品プラント)

製薬(医薬品プラント)プラントとは、医薬品を製造するためのプラント設備です。主に医療施設用の医薬品を作るプラントや、一般用の医薬品を作るプラントの2週類です。

製薬プラントも食品プラントと同じく、衛生面や異物混入に関して厳しい基準が設けられています。例えば、GMP(Good Manufacturing Practice、医薬品の製造管理や品質管理に関する基準)への対応が必要です。

また化学物質も取り扱うため、従業員の安全も確保された環境で製造を行います。

製鉄プラント

製鉄プラントとは、製鉄・製鋼を行うプラント設備です。

かつて日本の鉄鋼業は世界最高水準の技術と最高レベルの品質を誇っており、日本の発展に大きく貢献してきました。日本製鉄、神戸製鋼、JFEスチールなど、日本を代表する企業も多いです。

製鉄の需要の高さから、製鉄プラントは規模が大きいものが多いのも製鉄プラントの特徴です。

コンクリートプラント・セメントプラント

コンクリートプラント・セメントプラントとは、コンクリートやセメントの製造およびコンクリート・セメントに関する製品を作るプラント設備です。

砂利、砂、水、温和罪などのコンクリート・セメントを作るための原材料の貯蔵、原材料の配合、品質管理などを行います。

コンクリートやセメントはビル建設やダム建設、災害防止対策、その他インフラ事業などのさまざまなケースで必要とされる、需要の高い製品です。そのためコンクリートプラントやセメントプラントも、日本にとって重要な役割を持つプラント設備だと言えるでしょう。

環境プラントの種類

産業プラントの他には、廃棄物の再利用や処理に伴う発電などを行う「環境プラント」もあります。環境プラントの目的は、主に地球環境の維持です。公害を防止しつつ廃棄物を適切に処理したり、廃棄に伴って生まれるエネルギーを再利用したりなどを実施します。

環境プラントの主な種類は次のとおりです。

  • 廃棄物処理場
  • 水処理プラント

それぞれを見ていきましょう。

廃棄物処理場

廃棄物処理場は、さまざまな廃棄物を焼却したり分解したりすることを目的にしたプラント設備です。廃棄物処理場で処理された廃棄物は、再利用できるものは再利用し、再利用できないものは最終処分に回されます。

処理する対象に合わせて、さまざまな廃棄物処理場があります。

  • 焼却炉・溶解炉
  • 食品廃棄物処理施設
  • 廃プラスチック処理施設
  • 廃タイヤ処理施設
  • 建設系混合廃棄物処理施設

水処理プラント

水処理プラントとは、主に下水処理場のことです。

下水として排出される汚水や工場の生産活動に伴って発生する排水は、そのまま流すと海洋汚染や環境破壊につながります。そのため水処理プラントにて浄化、消毒、希釈、その他科学的処理・物理的処理などを行い、自然や人体に影響が出ないレベルになるまできれいにします。処理した水は海へ放流される以外にも、工業用水や農業用水として使われることも多いです。

また、海水の淡水化を行う水処理プラントもあります。

実証プラント(パイロットプラント)

生産プラントや環境プラントとは少し異なる、実証プラント(パイロットプラント)というものがあります。

実証プラントとは、いわゆる研究用の工場です。例えば、新しい製品の商品化や量産化を行うための品質・生産方法の検証を行います。

また新プラントの設計に先駆け、データ収集や分析用に試験的に組み立てられる小規模プラントのことも、実証プラントと呼ぶことがあります。

まとめ|プラント設備は日本の生活基盤を支えている

プラント設備では、医薬品やエネルギーなどの日常生活に欠かせないもの、鉄やコンクリートなどの建築・インフラに必要不可欠なものが日々製造されています。また、環境に配慮した廃棄・廃棄物の再利用など、これからの地球環境を維持していくための業務を行っているプラント設備もあります。

今後もプラント設備は、日本の生活基盤を支える施設として重要な役割を担っていくでしょう。

この記事の監修者

ケーケーマグネット株式会社

KK MAGNET 事務局

KK MAGNET株式会社は、培ってきたハイレベルな施工品質による高磁力磁石・金属異物除去磁力検査粉体輸送、省人化等の事業です。
プラントの設備設営に関するトータルな事業に関する高い技術を惜しみなく提供いたします。 本コラムはKK MAGNETが監修するお役立ちコラムです。

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