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異物除去マグネット使用における磁力測定の基礎知識と重要性について

金属異物除去マグネットを使用するうえでは、定期的な磁力測定が欠かせません。
なぜ磁力測定が必要なのか、その基礎知識や重要性について解説していきます。

磁力測定の必要性と重要性

金属異物除去に用いられるマグネットは、永久磁石が用いられており、磁力が衰えず半永久的に使えます。
もっとも、これはあくまでも理論上の話です。
実際には、環境や使用状況などによって磁力が低下してしまうことがあるので注意しなくてはなりません。

マグネットには、鉄粉などのコンタミ物質が吸着されるので、定期的に清掃していると思います。
これに加えて、年に1回必ず磁力測定を行い、製造ラインごとに求められる設定した磁力が維持されているか確認することが大切です。

もし、磁力が低下していると金属異物除去が適切に行われず、異物混入リスクを高め、品質や安全性の低下を招いてしまいます。

磁力測定の結果、マグネットの磁力が求められる能力を発揮していなければ、メンテナンスをすることや新しいものに交換することが必要です。

磁力測定のために押さえておきたい基礎知識

金属異物除去のマグネットは永久磁石であり、適切な条件と環境のもとで使用していれば、磁力は半永久的に維持されます。
では、どのような事象で磁力が低下するおそれがあるのでしょうか。
通過する材料や環境などの問題もありますが、磁力低下をもたらす代表的な事象は温度です。
マグネットは高温に弱いのですが、それぞれの製品に耐熱温度が設定されているので、高温であっても、耐熱温度の範囲であれば磁力は維持されます。
具体的にいうと、高温になるにつれて磁力が下がっていくものの、耐熱温度を超えない範囲であれば、常温に戻ると磁力も元に戻ります。

磁力低下の注意点

このように、磁力は温度によって変動することがわかりました。
耐熱温度内であれば、常温に戻れば磁力も戻りますが、一度でも耐熱温度を超えてしまうと、磁力が低下したまま戻らなくなるので注意が必要です。

その状態のまま熱を加え続けると、どんどん磁力が低下していき、最終的にはゼロになってしまうおそれがあります。
製造工程においては、マグネットの耐熱温度の範囲でラインを動かしていても、食品工場などで高温の蒸気を用いたSIP洗浄を行っていると、気づかないうちにマグネットが耐熱温度を超えた環境になり、磁力が弱っていることがあるので注意しましょう。

まとめ

異物除去マグネットを使用するにあたっては、付着したコンタミ物質の清掃に加えて、定期的な磁力測定が必要です。
熱などの環境などにより磁力が低下することがあるため、1年に1回磁力測定を行い、求められる能力を下回った場合にはマグネットのメンテナンスや交換を行いましょう。

この記事の監修者

ケーケーマグネット株式会社

KK MAGNET 事務局

KK MAGNET株式会社は、培ってきたハイレベルな施工品質による高磁力磁石・金属異物除去磁力検査粉体輸送、省人化等の事業です。
プラントの設備設営に関するトータルな事業に関する高い技術を惜しみなく提供いたします。 本コラムはKK MAGNETが監修するお役立ちコラムです。

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